少しだけ
お久しぶりです(_ _)
泊まることになった渉だが……?
※普段と比べるとスキンシップ多めです、ご注意ください。
三田頼之から、今日は泊まっていってくれるかと訊かれ、小さく頷いた天使渉は、お風呂を借りていた――。
「……何も準備的なのしてないんだけど、大丈夫なのか……?!」
湯船に浸かりながら、渉は頭を抱える。
いつもより丁寧に身体を洗いはしたが、それ以外はしていない。
しかも、男性と関係を持ったこともない渉からしたら、何もかもが初めてだ。
それに比べ、頼之は普通にご飯を食べ、先に風呂に入り、出てきてから渉に「風呂空いたぞ」と普通に入浴を促していた。
「頷いたけど……緊張する……」
呟いてから、不安を消すようにばしゃばしゃとお湯を顔にかける。
「大丈夫だ渉、男だろ!」
そう一人気合いを入れて、渉は湯船から上がるのだった。
頼之から借りたTシャツとズボンを身に付けて、渉は首にタオルを掛けたままリビングに戻る。
頼之はソファーに座って、テレビを観ていた。
それから渉が出てきたのに気付くと、出たかと呟いて渉を手招く。
隣に座った渉を見て、頼之は「なんだ」と口を開いた。
「髪乾かしてないのか?」
「え……? あぁ、はい。いつも自然乾燥なんで……」
そう渉が苦笑いすると、頼之はそれはいけないと続ける。
「ちゃんと拭かないと、風邪引くぞ。ちょっと待ってろ、ドライヤー持ってくる――」
そう頼之は言うと、ソファーから立ち上がってリビングを出ていった。
それから片手にドライヤーを持って、頼之は戻ってくる。
ドライヤーのコンセントを挿してからソファーに置くと、まずはしっかり拭いてからなと渉の後ろに立って、タオルを手に取り髪を拭き始める。
「痛くないか?」
「はい、大丈夫です――」
わしゃわしゃと髪を拭かれながら、人に髪を拭いてもらうのはいつぶりだろうと渉は考える。
小さい頃は親に髪を拭いてもらったりしたものだが、今はもう拭いてもらうこともなくなった。
乾かすのも面倒で、つい自然乾燥に頼ってしまう。
「――よし、じゃあ次は乾かすからな」
「すいません、ありがとうございます――」
今度はドライヤーを手に取り、頼之は髪の毛に温風をあてながら、もう片方の手で髪をとかしていく。
「熱くないか?」
「はい、気持ちいいです」
目を閉じて身を委ねる渉に、少しは緊張が和らいだだろうかと頼之は髪を撫で、髪が乾いたのを確認してから、ドライヤーの電源を切った。
「ありがとうございました。久々に髪乾かしました」
「ちゃんと乾かさないと風邪引くぞ?」
「ははは……、気をつけます――」
苦笑いする渉の隣に座って、ならいいがと頼之は一息吐く。
少しの沈黙の後、渉はスッと立ち上がると「水分補給しますね……!」とキッチンに向かった。
コップに水を入れ、ごくごくと飲み干す。
キッチンから見える頼之はいつもと変わらず、渉だけが意識しているように感じられ、落ち着かなかった。
「…………」
「……どうした? 体調でも悪いのか?」
ふと渉に顔を向けた頼之と目が合って、渉は両手と首を振る。
「大丈夫です、体調悪いわけじゃないので……!」
「緊張してるのか? 俺が泊まっていってくれるか、なんて言ったから」
そう頼之が訊くと、渉は少し目を泳がせてから頷いた。
「……なんか、サンタさんはいつもと変わらないのに、俺だけ落ち着かなくて……」
「いつもと変わらないように見えるか?」
「はい……」
渉が頷くと、頼之は「そうでもないんだが」と呟いて、渉を手招く。
「渉、こっち――」
「何ですか……?」
渉が頼之の隣に座ると、頼之は渉の右手を取ってそっと自分の胸に当てた。
頼之の心臓の音が、普段より速く鼓動しているのが分かった。
「……サンタさんも、緊張してるんですか?」
「緊張というか、テンシがいつもより強ばった顔をしているから、それにつられたんだ――」
そっと手を離して、頼之は苦笑いする。
それからいつものように微笑んで、渉の頭を撫でた。
「大丈夫、今日はしないよ」
「え……?」
「そんな緊張してるのに、一方的に出来るわけないだろ?」
「ぁ……はい」
渉が俯いて小さく頷くと、頼之は「だが」と付け足す。
「一緒に寝てくれるか?」
「え、あ、はい、俺で良ければ……!」
せっかく泊まりになったのに、これで断りでもしたら、頼之に申し訳ない。渉は頷いて、頼之を見つめる。
頼之は一瞬驚いたように目を見張ってから、優しく微笑んだ。
「なら良かった――」
そう安心したように言って、頼之は渉の手を取るのだった。
*
寝室に移動して、二人はベッドに横になってから他愛のない話をする。
「……緊張してないか?」
「してないと言えば嘘になりますけど、さっきよりはだいぶいいですかね」
天井に顔を向けたまま渉が答えて、頼之は渉に顔を少し向けて続けた。
「そうか、ならよかった」
「はい、ありがとうございます。すいません、気を遣わせてしまって……。自分で泊まるって決めたのに、サンタさんの気持ちに応えられなくて……」
「申し訳ないです……」と少し気落ちした声で言う渉に、頼之は身体の向きを渉の方に向けて口を開いた。
「謝らないでくれ。確かに下心はあったが、無理をさせたいわけじゃないんだ。それに、こういうことはお互いの気持ちが大事だろ?」
頼之の優しい声音に、渉は胸がじんわり温かくなるのを感じながら、身体の向きを頼之の方に変えた。
「あの、サンタさん……ハグ、してもいいですか……?」
「あぁ――」
頼之は微笑んで腕を広げ、渉は頼之の腕の中に納まる。
そっと背中に腕を回して、渉が抱きしめるように少し力を込めると、頼之も同じように渉を抱きしめた。
「……温かい」
「風呂上がりだからかもな。……ん、俺と同じシャンプーの匂いがする」
渉の髪に顔を近付けて、すんすんと頼之は匂いを嗅ぐ。
渉は「そりゃそうですよ」と笑いながら続けた。
「サンタさんと同じの使ってるんですから――」
不意に顔を上げると、思ったよりも近くに頼之の顔があって、渉は思わず下を向く。
そんな渉の額に、頼之は軽くキスを落とした。
「……どうした?」
「っ、いや、その……、思ったより近くにサンタさんの顔があって、ビックリしたというか、なんというか……」
ドキドキと渉は一人心臓を速くする。
頼之はそんな渉の顔に手を添えて、そっと上に向けた。
渉の顔は赤くなっていて、頼之は微笑んでからかうように続ける。
「ドキドキしてるのか?」
「してますよ……! しないわけないじゃないですか……!」
そう真っ直ぐ答えられて、頼之は「悪い悪い」と微笑んだまま、そっと渉に口付けた。
「……っ」
「もっとしてもいいか?」
優しく真っ直ぐに向けられた頼之の瞳に、渉はドキドキしながら頷く。
ゆっくりと啄むように口付け、頼之はそのまま舌を忍ばせた。
「ン……は、ぁ――」
渉の口から時折洩れる吐息に、苦しくないだろうかと、頼之は様子を見ながら深く口付ける。
頼之がそっと顔を離すと、渉は恥ずかしいのか両手で顔を覆った。
「……ッ……」
「大丈夫か?」
「っ、はい……」
頷きながらも顔を手で覆ったままの渉に、頼之は優しく手をどかしてまた口付ける。
「ん、ぁ……サンタさん…っ…」
「ん……?」
頼之が顔を離すと、渉は潤んだ瞳でじっと見つめた。
頼之は小さく息を呑んでから、渉に訊く。
「っ、今日はしないって言ったが、もう少しだけ、付き合ってくれるか……?」
頼之から真っ直ぐに見つめられ、渉も小さく息を呑んで頷いた。
「はい……」
「ありがとう――」
頼之は微笑んで、また渉に口付ける。
深く口付けながら、頼之は渉の服に手を忍ばせた。
「っ……」
「渉……好きだ」
口付けたまま、頼之は渉の胸に手を伸ばす。
優しく胸の先を親指の腹でくりくりと愛撫すると、渉はピクリと身体を反応させた。
「んッ……ぁっ、ちょっ……」
「少しは、感じてくれてるか?」
胸の愛撫を続けながら頼之が訊くと、渉は小さく息を洩らしながら、言葉を紡ぐ。
「っ、な、んか、変な感じが……ッ」
胸の先からじわじわと、感じたことのない感覚が渉に伝わっていく。
「ぁッ……、ちょっ、サンタさッ、待っ、あ――」
ビクビクと身体が震えて、渉は「はぁ、はぁ」と息を整える。
頼之は服から手を抜いて、今度は下半身に手を伸ばす。
「えっ、あのっ、サンタさん…ッ…?!」
「……嫌か?」
苦笑混じりに訊いてくる頼之に、渉は「嫌な、わけじゃ、ないですけど……」と言葉に詰まりながら続けた。
「その、恥ずかしいというか…っ…なんというか……」
「嫌じゃないんだな?」
「え、ぁ……はい……」
赤い顔のまま小さく頷いて俯く渉に、頼之は「よかった」と呟いて、優しく口付ける。
それからそっと渉のズボンに手を掛け下にずらし、下着から渉のモノを出した。
「……ちゃんと、感じてくれてるんだな」
熱をもって自身を主張するのを見て、頼之は微笑む。
渉は恥ずかしいのと緊張で、心臓をバクバクさせていた。
「ッ……!!」
「俺に触られるは、嫌じゃないか……?」
ゆるゆると扱きながら、頼之は渉に訊く。
下半身に与えられる快感に耐えながら、渉は答えた。
「さっ、きも言いましたけど……っ、嫌じゃないし、はぁ…ッ…、サンタさんこそ、俺の触って大丈夫なんですかっ……?」
小さく吐息を洩らす渉に、頼之は「愚問だ」と呟いて続ける。
「大丈夫じゃなきゃ、こんな堂々と触るわけないだろう――」
「ぁッ、ちょっ……!」
さっきよりも力を込めて扱かれ、快感が強くなる。
このままだとすぐに出てしまいそうで、渉は頼之にストップをかけた。
「サンタさッ、待っ、て、このままだともう…ッ…!」
「いいよ、出して」
と頼之は手を休めることなく、刺激を与えていく。
渉は耐えきれずに、小さく震えて熱を吐き出した。
「ッ、はぁ…っ、はぁ……すいません、サンタさん、手が……!」
「あぁ、大丈夫だ。気にする必要はない――」
と頼之は近くに置いてあったティッシュを数枚取り、自分の手と渉の下半身を拭いていく。
「ちゃんと気持ちよかったか?」
「ぁ……はい、気持ちよかったです……」
自身を拭かれながら、渉は赤面して「はぁぁぁ」と息を吐く。
「あ、あの、サンタさんのも、やりますか……?」
おずおずと渉が提案すると、頼之は「いや」と呟いて続けた。
「俺はいいよ。気持ちは嬉しいが、たぶん、歯止めが効かなくなる……」
と頼之は苦笑する。
そんな頼之に、渉は「でも……」と言葉を続けた。
「俺だけやってもらって、なんか、申し訳ないというか……!」
「俺がしたかったんだ。だから問題ない。それとも――最後までしていいのか?」
頼之から向けられた視線がいつもより熱い気がして、渉は思わず言葉に詰まる。
そんな渉に、頼之は普段のように微笑んで続けた。
「……冗談だよ。今日はしないって言っただろう? でも、次は……もっと触れ合いたいな」
そう頼之はそっと渉の頬に手を添えて、ちゅっと軽く口付ける。
「いいか……?」
「っ、ぁ……まぁ……はい……」
「はは、真っ赤だな」
からかうように笑う頼之に、渉は「ぐぐぐっ……」と声にならない声を出すのだった――
その後、渉はお風呂に入ったり、頼之は手を洗ったりしてベッドに入った。
頼之「ゆっくり休めよ、おやすみ(微笑んで目を閉じ)」
渉「ぉ、おやすみなさい…(寝れるか?!俺!?)」(暫くしてから寝ました)




