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【第二章完結】ゲーマーはゲームのような異世界に転生して最高の人生を掴むようです  作者: 星海亘
第2章 色とりどりの日々

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第45話 酒場『荒くれ者』




 冒険者ギルドには、酒場が併設されている。

 その名も『荒くれ者』。

 依頼を受けた冒険者は、この荒くれ者で、酒を飲んでストレスを発散するものだ。

 昼間から酒を飲んでいる冒険者もいる。そういう冒険者は、夜間討伐の依頼を熟した者が多い。

 荒くれ者は、冒険者にとってはなぐさめだった。


「さぁ、ルクス君、高レベルに至った経緯を教えてくれないか?」


 参考にしたいんだ、とフランツは笑った。


「えっと、とりあえず、自分よりもレベルの高いモンスターを倒すことですかね……」

「……ということは、ルクス君は廃坑ダンジョンの深くまで潜っているということかな?」

「いえ、今は二十層あたりに潜っています」

「二十層か……行き帰りに一日は掛かるし、強くなるために、モンスターを倒す時間も必要だから、余裕を持って二日は掛かるな」


 ルクスは目を瞬かせた。


(そうか、普通は自由の羽がないから、ダンジョンの行き来に時間が掛かるのか)


 自由の羽はボス部屋以外の場所では使えるので、黄金の導は自由の羽を使いまくって行き来していた。


「えっと……でも、ボス部屋でボスを倒すと一階に戻る魔法陣が出ますよね?それに乗れば時間短縮できますよ」

「え、あの魔法陣は一階に戻るための魔法陣だったのか!?ってきりトラップだと思っていた……」

「トラップじゃないですね……」

「ルクス君、今の情報、冒険者仲間にも共有していいかな?」

「え?別に大丈夫ですよ」

「ありがとう」


 ルクスは自由の羽について伝えられないことに罪悪感が刺激されていた。


「あの、フランツさんたちは普段はどの層に潜ってますか?」

「ああ……本当は三十層が俺たちのレベル帯なんだが、三十層に降りるのにも時間が掛かるからな……二十層から二十五層辺りで留めているよ。王都の近くに生息するモンスターが俺たちくらいの強さだったら、もう少しレベルが上がるんだが……」


 王都付近はゲームでは初心者向けの狩場になっている。アルヒ王国全体を見ても、街の近くは強いモンスターが出現しない。強いモンスターが街の近くに出現したら、それはそれで問題だが。


「あ、結局ルクス君の強さの秘密を聞けてなかったな」

「あー、えっと、そうですね」


 ルクスは下級魔族を倒したり、トラップで遭遇したデザートワームキングを倒したら強くなったことを素直に話した。


「それは……凄いことをしているな、ルクス君。いくら冒険者が命知らずな職業だとしても、そこまで命知らずにはなれない」

「えっと、デザートワームキングは不可抗力ですが」

「いや、魔族のことを言っている。いくら下級でも、追いかけて倒すなんて無謀だ。それとも、ルクス君にはまだ強さの秘密があるのかな?」


 フランツの目がきらりと光ったように、ルクスは見えた。


「いえ、無謀でした。でも、助けられた人がいるので、後悔はしていません」

「……ふむ、そうか。そういうことにしておこう」


 うんうん、とフランツは頷いた。


「おかわりー!」


 丁度話が終わったところで、アランがおかわりを頼む声が響いた。


「……俺たちも食べようか」

「……はい」


 フランツとルクスはいつの間にか頼まれていた食事を食べることにした。




 全員が食事に満足し、酒場である荒くれ者から出てきた。


「ルクス君、また」

「はい、また」


 フランツとルクスは握手した。


「ゲルトさん!また、騎士について聞かせてください!」

「おう!いつでも良いぞー」


 ゲルトとアランががっしり握手した。


「ハイノさん、ありがとうございました。魔法についてもっと勉強したいので、今度、うちに来てください。ルクスには話を通しておきます」

「分かった。また会おう」


 ハイノとバートがしっかり握手した。


「また忍者の話が聞きたい」

「忍者は斥候の異名なだけだが……」

「でも、藤の国では忍者なんです、よね?」

「ああ、故郷の話は詳しくは話せないが、それでも良いか?」

「うん」


 カネツグとクラーラは握手した。


「神官のお話興味深かったです。また、今度、治癒についてコツをお聞かせください」

「依頼で一緒になったときは、お話しますね」


 アルバンとラエティティアは握手した。

 みんな楽しく交流ができていたようだ、とルクスは思った。

 風任せと黄金の導は冒険者ギルド前で挨拶をし、別れた。


(自由の羽、早く王様に情報を伝えた方が良いかも)


 本当に必要としているところにも渡るようにしたい、とルクスは思う。


(護衛依頼のちょっと前に王様に手紙を送っておいたから、屋敷に返事が届いているかも)


 と期待しつつ、ルクスは黄金の導と共に屋敷に戻った。

 屋敷の前に豪奢な馬車が停まっていることに驚いたルクスは、馬車の近くで何やら騎士とベネディクトゥスが話しているのを確認すると、ベネディクトゥスに声を掛けた。


「ベネディクトゥス?」

「ルクス様!なんと良いタイミングでお戻りに!」


 ベネディクトゥスはほっとしたような安堵の表情を浮かべた。

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