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【第二章完結】ゲーマーはゲームのような異世界に転生して最高の人生を掴むようです  作者: 星海亘
第2章 色とりどりの日々

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第44話 レベル証明書




 王都に戻ってきた商隊の馬車を商会の商人たちに引き継いだエーリヒは黄金の導を連れて神殿にやってきた。ついでに風任せも保護者としてついてきた。


「あの……エーリヒさん、商会の仕事は大丈夫、ですか?」

「全然大丈夫だよ。君たちがレベル証明書を貰って冒険者ギルドでランクアップする方が面白そう……というか、大事だからね」

「面白そうって言ったぞ、この人」


 アランがツッコミを入れたが、エーリヒはどこ吹く風だ。


「あはは……」


 その様子を見ていたバートは苦笑した。

 あっという間に神殿に着いた一行は、事実の石板の間にやってきた。


「これでこの子たちのレベル証明書を作って欲しい」


 エーリヒは入口に佇む神官に革袋に入ったお金を渡した。革袋なので中身は分からないが、ルクスは高額な気がした。


「その、エーリヒさん、俺たちが払います」

「良いんだって、これはワイバーンを倒してくれた報酬だよ」

「……分かりました」


 ルクスは渋々下がった。


「では、こちらへどうぞ」


 神官に従い、ルクスたちは事実の石板の前にやってきた。


「どなたから、ステータスを確認されますか?」

「私、やってみる」


 クラーラが、事実の石板の前に立った。


「では、手を当ててください」

「はーい」


 クラーラは両手を石板に置いた。

 石板が淡く光り、たくさんの光の文字が浮かび上がった。ルクスには何の文字か分からなかった。

 横で神官が羊皮紙に何かを書き込むと、顔を上げた。


「もう大丈夫です、手を離してください」

「はい」


 クラーラは手を外して、アランの横に戻ってきた。


「アラン、褒めてー」

「おぅ、偉いな、クラーラ」


 アランはクラーラの頭を撫でた。


「こほん、次の方どうぞ」

「はい」


 ラエティティアが前に出て、石板に手を置いた。

 そして、バート、アランも石板に手を置き、最後にルクスの番が回ってきた。


「次の方」

「はい」


 ルクスは石板に手を置いた。


「!?」

 

 神官は驚きつつも、羊皮紙に書き込んだ。


「……はい、大丈夫ですよ、手を離してください」

「はい、ありがとうございました」

「どういたしまして、では、こちらのレベル証明書を」


 神官はエーリヒにレベル証明書を渡した。

 レベル証明書の内容を確認したエーリヒは頷いた。


「ありがとうございました。みんな、行こう」

「「はーい」」


 エーリヒ、風任せ、黄金の導は冒険者ギルドに向かった。


「ルクス君は緋金ヒヒイロカネ、他の皆はレベル三十くらいだから銀級かな……」


 という予想をエーリヒが言いつつ、冒険者ギルドに入った。

 フリッツを見つけたエーリヒは手を挙げ、フリッツに声を掛けた。


「こんにちは、フリッツさん」

「エーリヒさん、帰られていたんですね」

「さっき、戻ってきたところです。依頼達成の報告と折り入って相談がありまして。彼らのことなんですが……」

「では、奥へ案内します。どうぞ、こちらへ」


 フリッツは応接室にエーリヒと黄金の導、風任せを案内した。

 椅子が足りないので、フリッツは椅子を用意しようとしたが、風任せがいらないと断った。

 風任せは立って話を聞くこととなった。


「それで、エーリヒさん、相談というのは……」

「その前に依頼達成の報告をしておきますね、二パーティー共、素晴らしかったです。特に黄金の導のルクス君の活躍は目を瞠るものがありました」


 エーリヒは依頼書をフリッツに渡した。


「風任せはA、黄金の導はSSSですか……」

「で、相談なんですが、これを見て欲しいんです」


 エーリヒは黄金の導全員のレベル証明書をフリッツに渡した。


「皆さん、三十レベル以上……ルクス君はレベル六十四!?」

「私も初めて聞いたときは驚いたよ」

「エーリヒさんの相談は、ランクアップについてですね」

「その通り」

「これは、私一人では判断できない内容ですので、上長に確認します……恐らく上層部が判断することになります。依頼達成の報酬はお預かりしているお金を評価別に二パーティーに分配しますが、よろしいですか?」

「ランクアップについては、フリッツさんにお任せしますね。報酬は上乗せします」


 と言いつつエーリヒは金貨五枚をフリッツに渡した。


「こんなに……?」

「命を助けて貰いましたので」


 そう言ってエーリヒは微笑んだ。

 普通、商隊の護衛依頼は小金貨五枚くらいが相場だ。

 エーリヒはその十倍のお金を上乗せとして出したのだ。


「分かりました。依頼達成の報酬は冒険者ギルドの手数料を差し引いてから、お渡しします。一階で計算しますので、皆さん、付いてきてください」


 フリッツは金貨五枚を革袋に入れて、立ち上がった。

 ぞろぞろと黄金の導、風任せ、エーリヒを連れてフリッツは、一階のカウンターまでやってきた。


「ここからはフリッツさんにお任せで良いですか?」

「はい、大丈夫です」

「じゃあ、私は仕事に戻ります。黄金の導と風任せの皆さん、護衛依頼受けて下さり本当にありがとうございました。今度もお願いしたいくらいですが、それぞれご予定もあるでしょう。また、機会があれば、依頼を受けて下さい」

「分かりました、お気遣いありがとうございます」


 風任せのフランツはそう言ってお辞儀した。


「ありがとうございます。タイミングが合えば、依頼を受けたいと思います」


 ルクスも応えてお辞儀した。


「はい、是非。では、失礼します」


 では、と言いつつエーリヒは冒険者ギルドを後にした。


「じゃあ、計算しますので、風任せと黄金の導の皆さん、少々お待ち下さい」

「おう」

「待ってます」


 フランツとルクスはフリッツの言葉に応えた。

 フリッツはお辞儀しつつ、カウンター奥の机で計算を始めた。

 しばらくしてフリッツが戻ってきた。


「計算終わりました。風任せと黄金の導の皆さん、ご一緒に報酬を受け取りますか?」

「「はい」」


 フランツとルクスは頷いた。


「では、内訳をご案内します。エーリヒさんからお預かりしている報酬金は金貨一枚と追加報酬の金貨五枚です。ギルドの手数料が一割で小金貨六枚。ギルド手数料を差し引いた残りの内、三割が風任せで金貨一枚と小金貨六枚、大銀貨二枚。七割が黄金の導で、金貨三枚、小金貨七枚、大銀貨八枚です」


 フリッツは風任せのフランツと黄金の導のルクスにそれぞれ報酬を渡した。


「質問です」


 ルクスは手を挙げた。


「どうぞ」


 フリッツは微笑みを浮かべ、ルクスに許可を出した。


「ギルド手数料って、毎回かかってるという認識で合ってますか?今まで聞いたことがなかったので……」

「かかってるね、ルクス君たちが受けてる討伐依頼や採取依頼は常設依頼で、基本的に報酬が均一だから内訳を伝えてないだけで、ギルド手数料は一割かかってるね。ちなみに常設依頼は領主様からの依頼なんだよ。領内の安全を常に保つために依頼をしてくださってるんだ」

「そうなんですね……ありがとうございます」

「いえいえ、いつでも質問してね、忙しくなければ答えられると思うから」

「はい!分かりました。フリッツさん」

「うん、じゃあ、ランクアップについては、任せてね」

「よろしくお願いします」

「フランツさん、風任せからは何かありますか?」

「ん?いいや、ないな」

「では、手続きはこれで終わりとなります。またのお越しをお待ちしてます」

「よし、行くぞ、お前ら。あ、黄金の導の皆もそこの酒場に寄るか?」


 フランツは黄金の導を誘った。


「ちょっと、フランツさん、黄金の導の子たちはまだ、未成年ですよ?」


 フリッツがツッコミを入れた。


「昼の酒場じゃ、酒飲む奴は殆どいないだろ?大丈夫大丈夫」


 フランツは爽やかに言いつつ、パーティーメンバーと黄金の導を連れて酒場にやってきた。

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