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【第二章完結】ゲーマーはゲームのような異世界に転生して最高の人生を掴むようです  作者: 星海亘
第3章 少年少女よ、大志を抱け

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第101話 修学旅行に行こう




 春休みがあっという間に過ぎ去り、王立アルヒ学園の始業式の日──勇者暦一〇二三年美月(ティファレト)十日を迎えた。

 ルクスは始業式の前の美月ティファレト五日が誕生日なので、十二歳となった。

 十二歳になったルクスは最近成長痛に悩まされている。

 その内、グンと背が伸びるだろう。

 女性の方が成長が早いので、現在、ラエティティアの方が少し背が高かったりする。なので、早く背を伸ばしたいとルクスは思っていた。


 飛び級したルクスたちは四年S組にやってきた。バートも魔法が高く評価されてS組に入ることとなった。

 四年S組生徒たちは、可愛らしいルクスたちを見て、「かわいい」「きゃー」「ようこそ」と歓迎していた。

 ルクス・ラエティティア・シルウェステル・レヴァナ・エクトル・バートは戸惑いつつも、席に座った。


「はーい、皆、席についてー」


 入ってきた担任教師の見覚えのある姿にルクスたちは目を丸くした。


「四年S組の担任となった、カルロス・クライシェだ。ラッツェル侯爵の三男だが、今は家を出て、一教師として従事している。専攻は薬学だが、魔法学にも造詣はある。王立アルヒ大学も出ているから大体のことは答えられるだろう。気軽に接してくれ」


 懐かしい挨拶。一年S組の担任だったカルロスがルクスたち四年S組の担任ということに、ルクスたちは驚き、目を丸くした。


「さて、四年生の春は忙しいぞ、中間テスト前に課外授業。中間テスト後に修学旅行に行かなければならない。課外授業では、冒険者のように薬草採取と魔物モンスター討伐を行う。冒険者ギルドが協力してくれるから、安全性は高いだろう。でも、各自が魔物モンスターに注意することも必要だからな」

「「はーい」」

「修学旅行だが、すでに行先は決まっている。観光地として有名な海上都市ベルムマレだ」


 S組の生徒たちは紳士淑女の仮面を被りつつも、目を輝かせている。

 海上都市ベルムマレはアルヒ王国の西南にあるラグーン(サンゴ礁などによって外海から隔てられた比較的浅い水域のこと)の上に人々が島を造成し、街として作り上げられた都市だ。

 水路が張り巡らされた都市はとても美しく、観光名所になっている。


「今年はなんと、ベルムマレを含む西部一帯の領主であるトリティクム公爵閣下の計らいで、ベルムマレの一番良い宿『海の女神亭』に泊まれることとなった。皆、トリティクム公爵閣下に感謝する気持ちで泊まるように」


 トリティクム公爵家は現王妃イザベラの実家だ。S組の生徒たちは皆、王妃の働きかけがあったのだろう、と予測した。


「まずは、課外授業を安全に行うことを目標にして、頑張ろう。授業は明日からだから、予定のない者は寮に戻ること。以上、解散」


 S組の生徒たちの多くは解散と言われ、飛び級してきたルクスたちの元に集まった。

 皆、興味津々の様子で話しかけてくるので、ルクスたちはたじたじになりつつ、応えていった。


「あ、私、文学部に行かなきゃ」


 そう言って、去っていく女子生徒を皮切りに、四年S組の生徒たちはどんどん部活動に向かった。

 部活動は本日から始まるので、仕方がない。

 ルクスたち以外の生徒は皆、部活動に向かった。

 残されたルクスたちは、ほっと息を吐いた。



 理月ビナー(七月に相当)三日。

 四年S組は修学旅行のために海上都市ベルムマレにやってきた。

 ちなみに、S組以外の四年生は比較的近郊で修学旅行を行うことになっている。

 学年で最も成績が優秀なS組は特別だということだ。

 S組には貴族子女も多く在籍しているので、護衛も修学旅行に付いてくる。

 護衛は主に冒険者や傭兵で構成される。護衛の冒険者の中にはルクスたちの仲間である風任せや人それぞれの姿もあった。


「まさか、団長の護衛をすることになるとは……世の中、何が起こるか分からないもんですねぇ」


 海の女神亭の最上階にあるスイートルームに泊まることになったルクスとシルウェステル、エクトル、バートの護衛として、彼らに付いて来た風任せのリーダーであるフランツがしみじみと呟いた。


「ルクス君の部下が護衛になるとは……世の中狭いものだねぇ」


 シルウェステルがしみじみと呟き、その横でエクトルがうんうんと頷いていた。


「確かに、そうっすね、殿下」


 フランツはなるほど、と納得したように頷いた。


「僕のことはシルウェステルで良いよ、フランツさん」

「あ、はい、えっと、では、シルウェステル様でご容赦ください」

「うん、良いよ」


 そのとき、ぐうう、というお腹の音が鳴った。


「ごめん、お腹空いた……」


 バートのお腹の音だったようだ。ルクスは笑いつつ、言葉を紡いだ。


「じゃあ、一階のレストランに行く?それか街に出よっか」

「一階のレストランで、僕のお腹が限界だよ」

「あはは、じゃあ、みんなで一階に行こうか」

「「はーい」」


 ルクスたちは昼食を食べるべく、一階に降りた。

 レストランには多くのS組生徒たちの姿があった。

 そこにはラエティティアとレヴァナの姿もあった。二人は同室の女子生徒らしき二人と一緒に食事を楽しんでいた。


「俺たちもどこか空いてる席に座ろうか」

「そうだね」

「ああ」

「うん」


 ルクスたちは六人で座れる席を見つけると、席に座った。


「フランツさんも、座って座って」

「え?良いんですか?」

「護衛対象が良いって言ってるんだし、大丈夫だよ」

「……後で怒られたら、団長の所為ですからね!」


 と言いつつ、フランツは席に着いた。

 その後、フランツを含めたルクスたち五人は食事を楽しんだという。


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