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【第三章完結】ゲーマーはゲームのような異世界に転生して最高の人生を掴むようです  作者: 星海亘
第3章 少年少女よ、大志を抱け

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第99話 ホーンボア




 光月オウル(三月に相当)五日、ルクスたちは久々に冒険者ギルドで依頼を受けるべく、フリッツの受付にやってきた。


「あ、ルクス君、久々だね」

「はい、お久しぶりです、フリッツさん。何かオススメの依頼はありますか?」

「オススメかぁ……そうだ、国からの依頼なんだけど、トアル村の家屋の解体とか興味あるかな?」

「トアル村……」

「そう、以前、盗賊に襲われた村なんだけど、一ヶ月前くらいに、真っ先に慰霊碑が立ったんだ。ただ、家屋が残ったままだと盗賊の根城にされかねないから解体して欲しいんだってさ。報酬は一人金貨一枚なんだけど……」


 ルクス君たちは幻金級オリハルコンランクだから討伐依頼の方がいいかな?と言ったフリッツが依頼書を引っ込ませようとしたが、ルクスがその依頼書を掴んだ。


「受けます」

「え?トアル村まではたぶん片道馬車で四日間は掛かるけど、乗合馬車はトアル村にはいかないから、四日以上は掛かるよ?」

「大丈夫です。商隊の護衛をしたこともありますし。自前の馬車がありますから」

「自前の馬車……うん、分かった。じゃあ、受注手続きを行うよ」


 ルクスたちは冒険者ギルドカードをフリッツに渡した。

 フリッツは奥の部屋で手続きをした。


「はい、ギルドカードと依頼書を返却します。この依頼は国の依頼だから、達成報告後にトアル村に調査員を派遣して解体が完了しているか確認させてもらうからね」

「「はい」」

「じゃあ、準備ができたら、出発してね」

「「はーい」」


 ルクスたちはフリッツに手を振って、冒険者ギルドを後にした。


「ルクス、トアル村の依頼、受けてくれてありがとう」


 バートはそう言って笑顔を浮かべた。


「まあ、俺の故郷でもあるからね」


 ルクスはふっと微笑んだ。


「俺のこと忘れてない?」


 二人の空間を作るバートとルクスにアランがツッコミを入れた。


「あはは、忘れてないよ」


 そう言ってバートがアランと肩を組んだ。


「忘れてない、忘れてない」


 ルクスは反対側から肩を組む。

 三人は仲良く肩を組んで歩いた。

 その後ろをラエティティアとクラーラ、アスターとシアーシャが笑い合って付いて行った。

 ちなみに、神龍ルベウスは果物を食べるのに忙しいと、付いて来なかったので、この場にはいない。


 屋敷に戻ったルクスたちは大人たちにしばらく依頼で家を空けることになる旨を伝えて、食材を買い出ししたり、着替えを用意したりと、依頼の準備をしていた。

 果物でお腹がパンパンになったルベウスを談話室で見つけたルクスは声を掛けた。


「ルベウスって太ったんじゃない?」

「なんだと!?」

「ほら、お腹がパンパンだし、ちょっとふっくらしたんじゃない?」

「ぐぬぬ……」

「俺たち、依頼で遠出するんだけど、ルベウスも付いてくる?良い運動になるかもよ?」

「……分かった。付いて行こう」


 こうしてルベウスはルクスたちに付いて行くことになった。

 ルクスは使い魔のソルも肩に乗せて行くことにした。

 馬車を用意し、御者に話しを通して、翌朝、ルクスたちはトアル村に出発した。


「馬車に揺られるだけでは痩せないような気がするのだが」

「揺られるのもエクササイズになると思うよ?」

「えくささいずとは何だ?」

「あー、健康維持のための運動?だったと思う」

「ふむ……揺られるのも運動の内なのか」


 ルベウスは納得し、クッションの上に寝転がった。

 ルクスたちを乗せた馬車は半日掛けて何事もなくヒルネ村にやってきた。

 夕暮れ時にやってきたルクスたちをヒルネ村の村人たちは歓迎した。

 村長の家にやってきたルクスたちは頼み事をされた。


「実は、小麦畑にホーンボアが出没するようになりまして、皆様にはその討伐を依頼したいのです。ホーンボア一頭につき銀貨五枚でどうでしょう?」

「まあ、困ったときはお互い様ですからね、お受けします」

「本当ですか!?ありがとうございます……因みに、討伐したホーンボアはどうされますか?」

「一部は俺たちが貰いたいですね、それ以外はお譲りします」

「よろしいのですか?ホーンボアの相場は確か銀貨五枚ほどだったはず……」

「討伐金がいただけるので、十分ですよ」

「……ありがとうございます」


 村長は涙を堪えるように、目を閉じ、お辞儀した。


 ルクスたちは早速、依頼を達成させるべく、小麦畑に向かった。

 マップを頼りに、ルクスたちは森に入り、ホーンボアたちの住処にやってきた。


「ここだな」


 ルクスには角の生えた猪にしか見えないホーンボアが十数頭いる。

 魔素に干渉したルクスはホーンボアたちを地面から生やした氷の槍で串刺しにした。

 プギイィイイイイ、と断末魔を響かせたホーンボアたちをルクスはアイテムボックスに収納した。


「やっぱり、ルクスって、自分の魔力を通して、空気中の魔素に干渉してるの?」

「ん?ああ。そうだね。どうして分かったの?」

「んーと、魔力を目に集中させると、魔力の流れとか魔素が見えるようになったんだ」

「まじで」


 ルクスは驚いた。そして、自分の魔力を目に集中させた。


「おお!凄いな!」


 見える世界が一変したので、ルクスは感嘆した。

 ルクスの身体には、銀色の光の流れがあり、空気中には銀色の光の粒が至るところで輝いている。

 目がちかちかするので、ルクスは魔力を普通に戻した。

 ラエティティアたちも魔力を目に集めてみたのか、皆、目をしばしばさせていた。


「バート、凄い発見だね」

「そう、かな?」

「本にしたら、売れると思う。主に魔法使いに」

「あはは、もし、誰も本にしてなかったら、出してみようかな」

「今のところ、家にある蔵書にこのことを書いている本はなかったと思うよ。まあ、バートに任せるけど」

「うん。分かった。ところで、ルクスはどうやって魔素に干渉しているの?」


 ルクスはうーん、と考え、応える。


「気合?」


 ずさー、とバートがずっこけた。


 ホーンボアを狩ったルクスたちはヒルネ村に戻った。

 十五頭を討伐したので、銀貨七十五枚をルクスたちは村長から報酬として貰った。そして、一部である五頭以外の十頭をヒルネ村に譲った。

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