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 白紙のノート.  作者: 神城 流架.
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空-sora- :Ⅰ


 中学校生活1年と2ヶ月が経とうとしてる。

 小学校の時と比べても大して変わらない、もの静かなおとなしい子イメージのついた性格。

 カラオケに行くというだけで、「ええ!?カラオケ行くんだ・・・以外」とか言われちゃうし、意味の分からない噂ばかり流れるし・・・調理実習でお菓子を作れば、いろんな人が誰に渡すのと聞いてくる。

 渡す人なんていないよ、というと決まって落ち込む男子ばかり。

 

 友達は皆言う。

 「鈍感」だって・・・・・・。



 仕方がない事なのだと、如何してか必死に説明する僕。

 生まれてから一度も、恋愛感情で人を好きになった事がない僕は思う。「恋なんて空想の中だけ」だって・・・言うとうるさくなりそうだから、誰にも言わないだけ。


 「歌那ーっ何してんのー、もう帰ろうよ! 折角の早帰りなんだし★」

 友達の優香が指した時計の時刻は2時半になろうとしている。本当に早帰りだ・・・理由は忘れたけれど。

 「そうだね・・、あっ」

 「ん?何々、如何したの・・・って・・・」


 僕が見たのは、髪を染めてピアスをつけた学校でも問題になっている同級生。

 「無視して行こう?あの人・・・鬼城 悠夜、なんかチームとか作ってるらしいし・・・。」

 「知ってるのっ!?教えて、知ってること全部!!」

 僕はなんとなく、直感的というかなんというか・・・彼のことが知りたくて知りたくて、仕方がなかった。驚く優香は気にも留めず「家に来て」という約束だけを交わしスキッピ状態で家へと帰る。ただいま、なんて言っても返事は当然返ってこず・・・ああ、僕の家族はみんな「仕事」で忙しくて滅多に家には帰ってこない。

 気楽でいいんだけどね・・・。


 ピンポーン・・・


 「えっと・・・遅くなってごめん、友達連れてきたぁ・・・」


 「お邪魔します」


 入ってきたのは優香と・・・その友達。

 「優香、そのこは誰?」

 「ああ、えと・・・」

 何故か戸惑う。


 「早瀬 神那、よろしくね、歌那♪名前の漢字、読みが似てるよねー」

 笑いながら言う神那ちゃんは、少し強そうで華があって・・・。


 「ところで・・・どうして連れて来たのー?こんな可愛い子をΣ」


 「そのこ、君が興味を示した人といつも側にいるんですよー」

 わざと敬語で言ってきた優香。・・・まじですか、としかハッキリいえないのは気のせいだろうか・・・?

 「そうなんだ、なんだっけ・・・悠のことが好きなんだよね?」


 「いえっそんな・・・ことは・・・」

 何故かないと言い切れなかった。そんなことに何故か自分が驚く。

 「そうだなー、悠と居たいんだよね?あたしと一緒に居よっか、友だち。友達っ」

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