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⑨ “日本国債”を正しく伝えなくては“後進国”に転落する日本の未来

質問者:どうして資産の自己防衛をしていかなくてはいけないのでしょうか? 日本国債に関しては安心なんですよね?



筆者:しかし、今の状況で利率が上がると銀行が破綻しそれこそ格付けが下がりかねません。


 ただでさえ日本は今貧困化が進んでいますが、格付け低下により一気に貧困国家に転落しかねません。



質問者:今の時点でも日本は貧困化が進んでいるのですか? 曲がりなりにもGDP世界3位だと思うのですが……。



筆者:普通に生活をしているとよく実態が分かりにくいとは思うのですが、

政府がまともな配分を行ってくれないがために確実に日本は衰退しています。


 まず最初にご覧になっていただきたいデータは「子ども食堂」の劇的な増加です。


 ちなみに子ども食堂の一般的な定義は「子どもが一人でも行け、無料か低額で食事を提供する場」とあります。ほとんどがNPOなどのボランティア団体が運営しています。


 2022年に全国にある子ども食堂が少なくとも7363カ所に上ることが2023年2月13日、「全国こども食堂支援センター・むすびえ」の調査(確定値)で明らかとなっています。

コロナ禍で対面での食事が制限される中でも、工夫しながら地域の中で新たに子ども食堂を始める動きが活発なことが伺えます。


18年の2286カ所だったことを考えるとコロナ以降に爆発的に数が増えていますね。



質問者:う~ん……非課税世帯などは、まだ補助を受けているではありませんか?

 どうしてこんなにも子ども食堂と言うのは流行っているのですか?



筆者:確かに多少の補助はありますが、非課税世帯の7割ほどが高齢者世帯です。


 この相対的貧困世帯の現役世代と言うのは年々増加していることから、現役世代で子供を持っている方が増えていることなのでしょう。


 しかし、給与所得のみなら年収204万円未満なので月収20万円以下です。

これはお子さんがいる家庭でしたらとても養うことのできる金額ではありません。


勿論、誰でも子ども食堂に行くことができるので経済的にゆとりがある方々もくることもあるでしょう。

 しかし、過半数は子供が参加しているようですし、

 基本的には子ども食堂を求めている方々と正比例している子供の貧困数は子ども食堂の数に正比例していると思われます。



質問者:なるほど……しかし、学校教育は無償化が進んでいますし、大学に行かなければ大丈夫なのではありませんか?



筆者:中国や韓国程ではありませんが、日本も大学卒業をしなくては非正規雇用になりやすい事やから生涯年収平均で高卒が2億2千万円、大卒が2億7千万円と5千万円も差が出ています。


 大学ならばどこを出てもあまり変わらないと言うことが分かっていますが、

その大学に入ることができないと子供にとっても不幸な生活が待っている可能性があります。


 親の収入で学力が決まる教育格差と言うのも広がっており、こういった格差をなくすための国の補助が必要です。

 例えば奨学金を返済をある一定の所得以下ならば免除することや、国公立の学費を下げることなどです。

 

 勿論高卒で活躍されている方もいらっしゃいますし、大学に活きたくないという方もいらっしゃるでしょう。

 しかし、経済的な問題で大学進学の選択肢を狭められるということが問題だと言うことです。


 こういった子供を不幸にしてしまうのでは? と言う発想から産み控えや結婚を控えたりすることなどが考えられます。



質問者:なるほど、これで少子化がさらに加速していくわけですね……。



筆者:今の政府は選挙協力をしてくれる利益者団体にお金配分する方法を考え出すのは上手いですが、国民負担を軽減することは本当にやりません。


 そんな中、今回の物価が上昇しだした流れと言うのは変わりにくいです。

なぜなら今回のインフレは供給力不足や過度な円安から起因しているので、企業の責任ではありません。

 それでありながら人材の争奪戦となっているので“人材確保のための賃上げ“と言うのがあります。

それらの価格を担保するために、供給力不足や円安が収まったとしても継続的な価格上昇と言うのが行われるのです。


 厚生労働省の調査によると、生活困窮者が各自治体の「自立相談支援機関」で行った新規の相談件数は、令和2年度は前年比3・2倍の78万6195件(速報値)に上ったようです。



質問者:なるほど……だから今年に入っても物価が上がり続けているんですね。



筆者:企業物価指数が10%前後継続的にあるので、その分をようやく商品に価格転嫁しているというのもありますね。


 大手企業に関しては景気の良い賃上げの話が多いですが、国の国民に対する対策が“企業に対するお祈り賃上げ”に依存していること自体が謎過ぎます。


 中小企業でも新しい方に関しては以前よりは人材確保のための賃上げがあるかもしれませんが、既存の方が賃上げされることは確率的には低いでしょう。


 減税と言う選択肢が全くない事から大企業に所属していない人は多少の賃上げがあったとしても物価上昇分の賃上げを担保しているとは思いません。

 それが実質賃金の約1年の連続下落に繋がっているのです。


 こうして日本人は減税が無ければ継続的に貧困化が進行していきます。

 

 現状においてもOECD(経済協力開発機構)が加盟国を中心とする37カ国のランキングでの相対的貧困率は下から7番目、先進国の中では最下位です。



質問者:ちょっと配ったと思ったらすぐに増税ですからね……。それも利益者集団が中抜きしていますからね……。



筆者:実際に国債を除いた財務省が公表している国民負担率(租税負担+社会保障負担/国民所得NI)の推移を見ても1970年の時が24.3%だったのが、1989年37.9%、2012年39.8%、2022年 48.0%とついに半分に迫っています。


 日本よりも国民負担率が高い国と言うのは存在していますが日本よりも遥かに少子化対策や高齢者福祉が充実している国ばかりですからね。


 ご高齢の方も働かなくてはいけない程度の年金の上に受給年齢も引き上げられるという悪夢のような状況ですから本当に笑えません。



質問者:こうしてみていると本当に「日本国債の価値」を伝えないとジリ貧になっていくんですね……。



筆者:また、日本の良い点であった治安の悪化についても懸念されています。

 特に安部元首相が狙撃された事件からは特に言われるようになりましたね。

 


 産経新聞の2023年2月2日の 『令和4年刑法犯、20年ぶり増加 犯罪情勢コロナ緩和影響か 体感治安「悪化」6割超 広域強盗余波も、警察庁』

 と言う記事によりますと、


『令和4年に警察が認知した刑法犯は前年比3万3285件(5・9%)増の60万1389件で、20年ぶりに増加に転じたことが2日分かった。警察庁が同日、4年の犯罪情勢(暫定値)を公表した。街頭犯罪などが増え、新型コロナウイルス対策の行動制限の緩和が影響したとみられる。アンケートで体感治安の悪化を感じるとした回答が67・1%を占め、電車や路上での無差別殺傷、安倍晋三元首相銃撃事件が理由としてうかがえる。


 殺人など6種類の重要犯罪のうち強盗は前年比10件増の1148件で、各地で相次ぐ広域強盗事件の一部が含まれる。交流サイト(SNS)上の「闇バイト」に応募したとみられる実行犯らは手荒な手口で死傷者も出しており、体感治安にさらに影響を与える可能性もある。


 認知件数は平成14年をピークに減少を続け、令和3年は戦後最少を更新していた。4年は自転車盗などの街頭犯罪が前年比14・4%増の20万1619件と目立ち、特殊詐欺の被害額は28・2%増の361億4千万円と8年ぶりに増加した。』


 と、特にお金に関する犯罪がやはり増えているようです。これも政府が相対的貧困化の放置による格差拡大が原因の一つと言わざるを得ません。



質問者:日本は治安がいいことが取り柄の一つでしたからこれはかなり痛いですね……。



筆者:このように経済的にも人口的にも縮小していくことが予想される日本においては、

 例え「2024年の財産没収」が起きなくとも後進国に転落し格付けの低下からの、

 大規模経済縮小が起きる可能性と言うのは否定できないのです。


 若い人が絶望するような社会からは有能な人材も流出していきますしね。


 治安悪化・少子高齢化・経済縮小の上に増税の3重苦が待っているんですから人材流出の上に格付けが下がるのも無理は無いでしょう。



質問者:なるほど、普段生活をしている範囲内ではあまり実感がありませんでしたが、

 日本はかなり貧困化しているのですね……。



筆者:これも国債のちゃんとした価値を伝えず、利益者集団に配ってばかりと言う現実が横たわっているからです。

 ということで、最後に財産没収の対策を紹介し、僕達が出来ることについて触れていきたいと思います。

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