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⑤ 国債暴落の要因②後半 信用の大切さ/自民党の党議拘束

筆者:国債暴落の要因として“世界的信用”が悪くなると日本が大不況になるリスクについてお話ししました。



質問者:なんとなく、「世界の信用」のために増税を財務省がさせたがっているのが分かりました。

 ですが、世界の方々はどうして「財政再建」をさせたがるのでしょうか? そこを突破できるのなら増税や財政健全化などに向けた動きをすることも無く、格付けも下がらない気がするのですが……。



筆者:これには色々なことが関わってきていますので単純には言えないことですが、敢えて簡単に言わせてもらいます。


 なぜ世界の人達の貨幣観も間違っているのか? と言いますと、「信用担保」や「財政は黒字化が必要だ」という考え方は金本位制度時代の考え方なんですね。


 ところが、1971年ニクソンショックで金とドルとの交換が禁止されてから金本位制度が終わり、主要国から金本位制度が消滅世界では金本位制度と言う国は主要国では存在しません。


 ですが逆に言うと金と貨幣とが交換することができる兌換制度というのが無くなってから50年余りしか経っていないわけです。

 

 そんな訳で中古い考え方をアップデートする必要があるわけなのですが、

 50年だとまだ依然として世界の潮流としても「財政は黒字化が必要だ」と言う考え方がまかり通っているというわけです。



質問者:なるほど……。確かに旧来の価値観のままですと進展はありませんものね……。



筆者:また、“世界の制度”に付きましては依然として欧州が大きな力を持っています。

 そんな中で彼らはユーロと言う自国通貨建では無い貨幣を使っているので財政再建をせざるを得ない状況にあります。

 つまり、彼らの状況と日本の状況は違うにも拘らず同じ土俵の上で議論されているために全く現実とは異なる状況になっているわけです。


 それに、日本が強くなりすぎてしまうと“自分たちの権益が危なくなるかもしれない”と考える人たちがいれば日本に圧力をかけるのも自然な流れです。

 というのも、世界中のパイを奪い合っている貿易戦争状態ですと日本が力が強くなりすぎると売れなくなってしまいますからね。



質問者:なるほど、ヨーロッパはヨーロッパの事情がありますから「日本の国債が安全だ」と言うことは日本政府が主張しなくては、広まる可能性は無い訳ですね。



筆者:そうなります。各国が自国の利益を追求していくというのは当たり前の話ですからね。

 日本だけですよアメリカや中国の権益を重視している政治家が蔓延ている国は(笑)。


 政治家が日本国民のために働いてくれない要素がある上に海外から勝手に評価が下される状況なので、国債の評価が暴落するリスクと言うのは付きまとっているわけです。



質問者:実際の状況は大丈夫でも評価が違うとダメだと言うことなんですね……。



筆者:国際的な取引に関しては“信用”でもって成り立っています。

 日本国債や海外債権について安全だという宣伝をもっとしていかなくては、その“信用”と言うのは上がることはありません。


 実際に日本の銀行でも銀行のお金があるにも拘らず“信用“が勝手に低下してしまったことにより破綻寸前に追い込まれたこともありました。


 愛知県の豊川信用金庫1973年の12月に取り付け騒ぎがその事例です。

この原因となったのは、電車内での女子高生らによる「信用金庫は危ない」という会話だと言われています。


 会話の趣旨は経営状況とは無関係でしたが、これを聞いた人間が内容を誤解し、家族に伝えたことで、瞬く間に取り付け騒ぎに発展します。


 結局短期間で20億円の預金が引き出されることとなりましたが、実際の経営状況は健全だったため、倒産などはせずに現在もこの信用金庫は存在しています。


 

質問者:豊川信用金庫の場合は大丈夫でしたが、日本の国家信用となると一度傷つくと戻らないかもしれませんよね……。

 もっと政府は日本国債が安全だと宣伝しなくてはいけないのに国民から勘違いしてしまっているんですから問題ですよね……。



筆者:勿論、世界的格付けが絶対的と言うこともありません。

 なぜならリーマンショックの発端となったリーマンブラザーズの債権は直前まで格付けが最高ランクでしたが敢え無く破綻しました。


 このように世界的な信用と実際の実力と言うのは比例しているとも限らず、

日本国債格付けが下がっても今まで通り何も起きず、カントリーシーリングが起きない可能性と言うのも否定はできません。

 しかし、今新型コロナ以降、本当に目まぐるしく色々なことが起きていますから可能性がゼロではない以上、格付けが低下した際にカントリーシーリングが起こることも想定しなくてはいけないんですね。


 また、海外の機関投資家の国債投資は社内ルールあるいは顧客との間で締結された債券投資ガイドラインによって統治されていることが多いようです。

(例えば、AA以上を最低で資産全体の70%、A以上を最低で85%で、BBB以上を最低で95%保有するなど)。


 そのために、格付け見直しに対する信頼の有無にかかわらず、格付け等級が下がれば投資家は社債の購入・保有を制限・調整したりする必要が出てくるために日本国債の価格が下落すると言うことはほとんど必然と言ってよいわけです。



質問者:なるほど、それはかなり厳しい状況になりますね。

 しかしながら、政権与党である自民党にも積極財政派と言うのは存在しますし、ちゃんとした国債の価値観を持たれた議員の方々もいらっしゃいますよね?

 党がそれで分断されることやもっと声が上がってこないというのが不思議でならないのですが……。



筆者:実を言うと、同じ議員同士、同じ当選回数や議員年数の間でも「格」と言うのが存在しています。

それは衆議院の小選挙区で当選した人の方が比例や参議院の中選挙区で当選した人よりも大臣になりやすいと言うことです。

 

 そんな中で党公認が貰えなければ小選挙区では“刺客”が送られてしまい落選する可能性が格段に上がってしまうのです。

 そのために個々人の政治家で良い方がいたとしても、その人の意見は多数派や権力者によって押し潰されてしまうことや党議拘束に基本的に従ってしまうといった現象があります。



質問者:それって結局は独裁に近いじゃないですか……。



筆者:残念ながらそうなります。その上で先ほどからお伝えしています通り、外国からの影響を大きく受けていますから、政治家の利権のみとも限らないわけです。


 更に野党は政権批判だけで具体的な代案が存在しない。若しくは実行不可能や現実にそぐわないと思われる代案しか出してこないので政権交代もままならないですし、期待感が全くもてません。



質問者:それって毎回思いますけど絶望的な状況ですよね……。



筆者:日本国民の中ですら“緊縮財政”が主流のトレンドで、僕のような考えの人はどう見てもマイノリティです。

 ですから非常に残念なことですが、国民が自分達で資産防衛などを独自で行っていく他は無いのです。

 では次に、過去の世界の事例などを参考に今の僕たちができる資産防衛方法について考えていこうと思います。

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