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討伐隊

「魔王討伐の英雄に会えるなんて光栄です!」


 キラキラした瞳でマーヤを賛辞するのは、Sランク冒険者のカザリという男。


 黒髪黒目。華奢に見えるが、歩き方に隙が無く、体幹がしっかりしている。


 耳には鳥の羽を加工して作られたピアス。服装は見慣れないどこかの民族衣装のようなものを身に着けている。


 最近メキメキと力をつけてきているという期待の新鋭で、東方にルーツを持ち、鬼種との戦闘経験があることから今回の討伐隊に抜擢されたらしい。


 そんなカザリの後方にいるのは、いかにもといった魔術師の格好をした女。


 冒険者の中でも特に高位の魔術を扱うと噂されるSランク冒険者のレミ。


 レミは古株の冒険者で、当然マーヤとも面識がある。カザリのようにはしゃぐこともなく、チラリとマーヤと視線を合わせると小さく頭を下げた。


「よぉ、みんな集まったみてぇだな」


 そう言ってやってきたのはギルドマスターのハザン。その後ろには幹部のジェイコブが控えている。


「みんなって……討伐隊はこの3名だけかい?」


 マーヤの呆れたような問に、ハザンは答える。


「今回の相手は数をそろえればどうにかなるような奴じゃない……無駄に被害を広げるよりは少数精鋭で討った方がいいんだよ」


「……まあ、言わんとすることはわかるがよぉ」


「それに、3名だけじゃねえ。道案内として偵察部隊を指揮していたジェイコブも同行させる」


 ハザンの言葉で、背後に控えていたジェイコブが無言で会釈する。


「それでも4名……か。爺はこねえのか?」


「馬鹿野郎、ギルドマスターの俺が動くわけねえだろ? 大将ってのはどっしり城で構えとくもんよ」


「……なんか納得いかねえな」


 実際、ハザンの実力はかなりのもので、マーヤと比べても見劣りしないだろう。


 立場があるとはいえ、自分だけ働かされるのはなんだか気にくわなかった。


「意見はいろいろあるだろうが、今は時間が惜しい。ターゲットがいつまでも同じ場所にいるとは限らない……手早く片付けてくれ。いいか、お前たちがしくじれば下手すると王都そのものが壊滅することを忘れるなよ?」


 半ば脅しのようなハザンの言葉。


 しかし、そんな言葉で怖気づくような者はこの場にいなかった。


「さっさと終わらせて飯食おうぜ」


 マーヤの言葉と共に討伐隊は出立するのだった。



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