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突然のお泊り会
車の運転手が扉を開け、出てきた。
白い髪の初老の男性がリンの父や母と挨拶を交わす。
運転手が車から降りたとき、中が明るくなる。
「ポーちゃん!」
車の中で軽く手を挙げるポーリャ。
「せっかくだから仲良しの子が良いかなって」
挨拶を終えたリンの母がリンに告げる。
「ありがとうお母さん!」
「喜んでくれて嬉しいわ。お友達との会話はやることやってからね」
お礼を言い、ポーリャと会話するために車に近づくリンに母はくぎを刺す。
「あ、そっか。準備してきまーす」
慌てて玄関に入りパタパタと足音を立てて部屋に向かうリン。
「準備できたよ」
「明日には帰ってくるからね。イワネンコさん、娘をよろしくお願いします」
父がポーリャの祖父に頭を下げると、母と車へ乗り込んでいく。




