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魔法の服装
「あー行っちゃったかー」
「朝霧ちゃんに何か用でもあったんです?」
「せっかくだし、ほかの魔法使いのことを知りたかったかな」
こぼした言葉を拾ったリンに姫野先生が答える。
「私はお母さんに教えてもらったから。師匠に教わった朝霧さんは特別と思うよ」
「へー。それでも私は姫野先生に教えてもらいたいです!」
リンの言葉を聞いてポーリャもこっそりと首を縦に振っていた。
「そっか。ありがとうリンちゃん、ポーリャちゃん」
姫野先生は二人の様子を見た後に感慨深く浸っていると、すっくと立ちあがった。
「それなら、リンちゃんに魔法の使い方をちゃんと教えるね」
姫野先生は服を着替えだす。公園でリンが見たときと同じ帽子とローブに。
「まずは形から。リンちゃんがやりたい格好になってごらん」
三角帽子のつばの位置を調整しながら、姫野先生はリンに話しかける。
自分に似合った服装か……rとリンは周囲を見渡し参考にできそうなものを探す。




