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遅刻ギリギリ
「おはよー」
チャイムが鳴ったあと教室に入るリン。
「おはよ、リンちゃん。ギリギリだね」
「ゆっきーおはよ。時間に余裕はあったんだけどね……」
「道に迷った」
図星をつかれ、リンは首をギギギと動かし声のした方を振り向く。
真後ろにポーリャがいた。
「おはよポーちゃん。ポーちゃんも道に迷ったの?」
「そう。リンちゃんと一緒」
「お話は教室で。予鈴はもう鳴ってますのよ――」
「よーし全員そろったな!広報部から連絡があるぜ!」
朝霧が三人に声をかけていると、その隣にいた男子生徒がみんなに呼びかけた。




