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すごい魔女見習い
朝霧の魔法で部屋がきれいになっていく。
びしょびしょだった床の水気も消え、ほこりもごみ箱に捨てられる。
机の上、棚、箱の中身、それら一つひとつがきれいに磨かれ、日の光で輝く。
「すっごい……」
箱の中身もきれいにまとめられ、種類ごとに並んで置いてあった。
「これでどうです?」
使った杖をケースに片付け、朝霧がリンに尋ねる。
「すごいよ朝霧ちゃん!こんなことができるなんて!」
リンは瞳を輝かせて朝霧をほめる。
「清白さんは素直な子ですのね」
「それがリンちゃんの良いところ」
拍子抜けた声を出す朝霧にポーリャが答える。
「ポーリャさんはどうなんですか?私への評価は」
「すごい魔女見習い」
いつも通りにポーリャは淡々と答えた。




