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朝霧とゆっきー
「朝霧でお願いしますわね」
「えーいい響きじゃんみかげって」
「……ありがとうございます。それとこれとは話が別ですわ」
「どうして?」
「たぶん清白さんと一緒ですわ」
問うリンに朝霧は即座に答えた。
「私と?私はひらがなより感じがかっこいいと思ってるよ」
「私はその逆で、ひらがなの優しい感じが好きなんです」
「そういうものなの?」
「そういうものだよ。朝霧さんの気持ちわかるもん」
「ゆっきー」
教室に入ってきたゆっきーがリンと朝霧に声をかける。
「美海華って漢字は書くの大変よね」
「和唄芭も大変だと思いますわ」
親近感を覚えたのか、ゆっきーと朝霧が見つめ合う。




