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保健室へ
「そうだね。さすがポーちゃん」
「保健室行こう。予鈴鳴る前に」
リンとポーリャは朝霧を保健室まで運んでいく。
「こぶがあるわね。雪に埋もれたときに転んで頭を打ったのかしら」
朝霧をベッドに横たえ、診察した保健の先生がリンとポーリャに教える。
「大丈夫でしょうか」
心配そうにリンは保健の先生に尋ねた。
「場所が場所だから、病院に連絡しておくわね」
「救急車呼ぶんですか?」
今更ながらに大事になってきたと、リンの顔色が変わる。
「二人も早くこれに着替えてね。風邪ひいちゃうから」
保健室の先生はジャージを二着取り出して二人に手渡す。
「カーテン引くからちょっと待っててね」
「あ、こっちで引いちゃいますね。朝霧ちゃんをお願いします」
慌てた様子でリンはカーテンを引く。




