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ポーリャ
「ポーちゃん魔法使えたの?」
「うん」
普段と同じくに淡々と答え、肯定するポーリャ。
その様子でリンは混乱しかけた状態からなんとか落ち着きをとりもどす。
「ならひょっとして、私が魔法使うのも知ってた?」
「リンちゃんもなんだ。初耳」
「あ、えーと……それより朝霧ちゃん!大丈夫なの?」
「気を失っているだけ」
胸をなでおろすリン。
ポーリャは担ぎ上げた朝霧を下ろし、リンは半分肩を貸す。
「ところでポーちゃん。魔法って内緒だよ。使ってもよかったの?」
「友達えお助けたかった」
ポーリャは淡々かつきっぱりと、リンに答えた。




