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町のどこかに魔女がいる  作者: ぷらすとぷらす
第5話 雪の景色と親友と
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雪模様

 はらはらとまばらに雪が降る中、軽やかに通学路を駆けていくリン。

 朝の早い時間でも、登校中の学生はたまに見かける。

 同じ制服の人を目印に、リンはただひたすらに学校を目指す。


「到着っと」

 校門を抜け、リンは一目散に部室に向かう。

(早くゆっきーやポーちゃんに雪を見せてあげるんだ!)

 久しぶりに会った親友たちの笑顔が見たい、その一心でリンは走り続ける。


 部室に向かう前の屋外通路がリンの目に入る。

 リンが周囲を見渡すと、いる人間は自分一人だけだった。

(あそこで魔法を使っちゃおう!)

 金縷梅と書かれた木の後ろに隠れ、リンは魔法を唱える。

「音色よ音色、音の色――」


 しんしんと雪が降り始めた。


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