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あいまいさも大切に
「大丈夫ですよ、清白さん。細花先輩なら許してくださいますから」
母親のごとく優しい目特徴で朝霧はリンを諭す。
「それに清白さんは0か1かで考えすぎです。その間を考えてください」
「どういうこと?」
「少し、軽く、ざっくり、だいたい、しっかり。曖昧さが重要な時もあるのです」
「テストの〇と×と△、△も大事」
「ああ、そういうこと!60点でも頑張ったってことよね!」
部分点でも点数は点数、リンはそう理解する。
「『失敗は今回だけに限定する』と教頭先生もおっしゃっておられましたわ」
朝霧の言葉でリンは吹っ切れた表情になる。
「リンちゃんは直感で考える。論理的に考えていくといい」
「まあその分清白さんはすぐ動けますから、ケースバイケースですわね」
論理的に考えてから動く朝霧とポーリャに対し、リンはすぐに動く。
一長一短と励まされながら教室に戻るとゆっきーと岩筒地の二人がいた。
「マジック研究会に入部したよ。よろしくねセンパイ!」




