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どっちにするかの選択肢
リンは目を輝かせてチア部の先輩に答える。
「話は聞いているよ。それでどっちにする?」
ポーリャはリンとは対照的に視線が泳ぎ目が右往左往していた。
「どっちって?」
「お友達のお見舞いかそれとも杖の使い方かどっちを先にするのかなって」
チア部の先輩に言われてリンの目がさ迷いだす。
(練習きついって前聞いたしお話しに行こうかな?でも杖の使い方も知りたいし……)
ちらりとポーリャの顔色をリンはうかがう。
リンちゃんに合わせる、とポーリャの目が語っているとリンには感じた。
「決めました。さきにゆっき……雪八柳さんと岩筒地さんに会ってきます!」
「わかった。なら休憩場所に案内するね」
チア部の先輩はそういうとリンとポーリャを連れて部室棟に案内する。
「そういえばリンちゃんやポーリャちゃんはどんなマジックをやるの?」
向かいがてらチア部の先輩が雑談交じりに聞いてきた。
リンはジャグリング、ポーリャはシルクハットと教え会話は弾みだす。




