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リハーサルとその結果
「つ、杖を!?なんで!?」
ゆっきーの言葉にリンは驚きの声を上げる。
「リンちゃんって杖をいつもただ維持に持ち歩くよね」
「そりゃマジック研究会だもの」
「でしょう。だからこそ今度の発表会次第で最後になるかもよ」
いわれてリンは発表会が魔法を使う最後になりえると気づく。
シルクハットにポーリャが杖をあてると中からぬいぐるみや風船が出てくる。
「入学してから今まででよくできてはいるよ……ただ今の子はめざといから」
ポーリャが意見を求めると、最近の子はすぐガンガン意見を言ってくる。
それを回避するためにもうひとひねり必要だと岩筒地は話す。
リンは杖で指の間に入れたボールを魔法で増やしジャグリングをやろうとした。
「ジャグリングってマジックだっけ?」
根本的な意見がが菫山から出る。
「まあまあ。杖を使ったジャグリングやテクニックを教えてもらおうよ」
ゆっきーの一声でリン八アブの見学に行く決意を固めた。




