宿題かねる勉強会
「原子力エネルギーってアインシュタインって人の理論から計算できるんだ」
「特殊相対性理論ってやつで光の速度の八倍なんだって」
「詳しくは高校でやるんだって」
理科の先生が授業ちゅうにはなしていた内容でリンたちは盛り上がる。
「本当は高速増殖炉ってので循環型のエネルギーを目指してたけど諦めたんだって」
「危険だものね。火力の計算式がなんだっけ」
「燃料の使用量と発熱量だったかな」
「これも高校だからいいじゃん。私たちは直流回路と並列回路がんばろ」
「あれってどっちがどっちかこんがらがっちゃうのよね」
ゆっきーのつぶやきにリンは自信満々に説明しだす。
「抵抗は直列にすると増える、並列にすると減るんだよ」
「そうなんだ。並列にするのは電気を流れやすくするためってことなんだね」
「あとねあとねだいだいのは比でも解けるからわざわざ計算する必要は――」
そこまで言いかけてリンは口ごもる。というのもポーリャが目で訴えてきていた。
「ポーちゃんとリンちゃんは前と一緒だね。マジックの練習ものそうなの?」
勉強がひと段落つき、懐かしそうにリンとポーリャを見ているゆっきーが聞く。




