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暗い廊下を三人で
「あら?明かりが……」
「廊下の明かりが壊れたから交換なんですって」
「LEDでも壊れますの?」
「熱とか衝撃で壊れる」
「ポーちゃん物知り。LEDでも壊れるんだね」
明かりの取付口、ソケットの接触不良でこれから交換すると教えてくれた。
友人たちも入っていいと先生が許可をくれ、リンたちは三人で薄暗い廊下を歩く。
「お先真っ暗」
「まあ結構暗いですし――っとあれでしょうか?」
進行方向に明かりが見え、階段前に脚立と作業服を着た人の姿もあった。
「作業中なら迂回しようか。朝霧ちゃん、ポーちゃん、それでいい?」
「弱めの賛成」
弱酸性とかけているのだろうか、ポーリャは淡々とつぶやく。
「ポーちゃんは先頭歩いてね。私最後尾行くから」
「お後がよろしいようで」
少しおびえ気味に話すリンの隣で朝霧もポツリとつぶやいた。




