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校内新聞
翌日、行内新聞にはマジック研究会のことが一面に書かれてあった。
「昨日の今日なのに……」
「流言飛語って言ってな。いろんなもんが学校内で飛び交っているんだよ」
リンがあんぐりと口を開けて驚いていたら後ろから菫山が解説する。
「壁に耳あり障子に目でしょ!それだとデマも拾うじゃん!」
岩筒地の言葉を菫山は立て板に水といった感じに聞き流す。
「真偽はともかくまずは情報集めることが先決さ。なんにせよ――」
振り向いたリンをしっかりみて菫山は言葉を続ける。
「広報委員会はこの記事を全力で取材するつもりだからよろしく頼むぜ」
菫山の言葉通り、この日リンはあちこちから視線を注がれ、集中力を欠いた。
その結果なのかリンは家に帰ってきて大事なことに気づく。
「宿題忘れてきちゃった……どうしよう明日当たるのに」




