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教頭先生の課題
「何をどこでやるんです?」
「みんなが練習しているマジックを保育園で行ってほしいとのことよ」
先輩の質問に姫野先生が答え、場が引き締まる。
「連休前の土曜日に全員で行ってその結果でどうするか決めると言っていたわ」
「となるとまだ時間はありますね。決めるとしたら順番と内容でしょうか?」
具体的に示す姫野先生の言葉をトウ兄がやるべきことをまとめた。
「ええ、その通りよ。順番は話し合って決めるのとくじで決めるの、どっちがいい?」
「その前に中身や内容を確認しあったほうが良いと思いますわ」
朝霧の言葉でどうするかを話し合う。
「大体まとまったし僕たちは別の場所で煮詰めていくよ」
少しして話がまとまると、トウ兄と先輩は荷物を片づけ始めた。
「やっぱり一緒にやろ――やりましょうよ。先輩」
「決まったことだからね。まずは自分たちでやるって」
迷っているリンの頭にトウ兄は優しく手を置く。
「大丈夫。僕たちは一年先輩だし何かあったら頼ってくれていいからね」




