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図書室に帰ると
「ごきげんよう、清白さん。ポーリャさん」
朝霧の声がリンの耳に届く。
「あれ?ここは――」
「図書室では静かに、ですわよ」
口の前に人差し指を立て、朝霧は簡潔に説明する。
「ありがとう、朝霧さん」
口の前に手を当ててポーリャは小声でお礼を言う。
リンも同様にお礼を言い、周囲を見渡す。
(図書室よね……帰ってこれたってこと?)
首をかしげてリンは状況を整理し始める。
ポーリャと一緒に本を戻していた。
ボロボロの本はどこかに消え、あたりにはきれいな本が本棚に並んでいた。
「マジック研究会員はいつもの教室に集合、と姫野先生から伝言ですわ」




