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広報委員会
「いたらいいよな」
熱い口調のリンとは対照的にどこか冷めた様子で菫山は答える。
「ちょ!菫山君まだ話は――」
くってかかろうとするリンの制服をポーリャは軽く引っ張った。
「そういえば広報委員会は魔女探ししてたの?」
興味があるのか話を変えたいのか、ゆっきーが菫山に問いかける。
「んー調査中」
「調査中かあ」
「そ。昔も今もずっと調査中」
ゆっきーと菫山の簡単な会話でリンは気づく。
(そっか。下手なこと話すと魔法のことも魔女のこともバレちゃうんだ!)
あのまま会話が続いていたらリンはポロっとうかつな発言をしていただろう。
ましては菫山は広報委員会、一気に広まるとリンは気持ちを引き締める。
「マジック研究会には魔法とか魔女の資料ってあったりする?」
どう会話を切り上げようかリンが考えていると、菫山が口を開く。




