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情報交換
「以上です。朝のホームルームは終わりかな」
「起立」
姫野先生の言葉を受け、菫山が号令をかける。
「礼」
姫野先生が教室から職員室に向かった後、教室は騒がしくなる。
「聞いたぜー、マジック研究会に教頭が向かったって話」
ホームルームが終わってすぐに菫山がメモ帳を携えリンに話しかけてきた。
「うん、それで菫山君に聞きたいことがあるの。教頭先生ってどんな人?」
朝話しそびれたことを改めてリンは菫山に質問する。
「大体は優しいぜ。ただやらかすと怒る」
「それは広報委員会がやりすぎなだけ」
岩躑躅が適度に合いの手を入れながら、菫山が教頭先生について話す。
「話をまとめると、問題行為に対して苦言を呈する人?」
「そんな感じかな。で、教頭先生はなんでマジック研究会に行ったんだい?」




