232/313
今日の目的
「朝霧ちゃん!見つかっちゃうよ!魔法は内緒なんだよ!」
「大丈夫ですわ!認識阻害の魔法を使っておきましたから」
「なにそれ?」
「わかりやすく言うと今の私はぼんやりとした存在になっていますの」
「ようは霞がかったってこと」
朝霧の説明にきょとんするリンにポーリャは補足する。
リンが状況を整理している間に、朝霧は木の上から降りたつ。
魔法で身体能力を上げているのか、器用に華麗に舞い降りた。
「えーっと……つまりうん!とりあえず全員集合ってことね!」
考えるのに疲れたのか、リンは再会を喜ぶ。
「とりあえずは場当たり的ですから、まずやひとまずが妥当かと」
冷ややかかつ優しい声で朝霧はリンの言葉に修正を入れる。
「今日の目的なんだっけ?」
ぐぬぬ顔で朝霧を見ていたリンの耳ににポーリャの声が届く。
「そうお買い物!服見に来たんだ」
リンは頭を切り替えて朝霧とポーリャとともにショッピングモールに向かう。




