221/313
研究会ですので
「お久しぶりです、清白さん。イワネンコは初めましてになりますね」
教頭先生は姿勢正しく一礼し、リンもポーリャも頭を下げる。
案内されるままに席に着く。
リンの隣にはポーリャが座り、教頭先生と姫野先生が向かい合う。
「清白さん、イワネンコさん、研究会は楽しいですか?」
姫野先生がマグからお茶を入れ配り終えると教頭先生が切り出す。
リンもポーリャも二つ返事を返すと、教頭先生は満足げに頷いた。
「こちらも嬉しくなります。さて研究会の名目はご存じですか?」
「えーっと……」
「何か用事のある人は研究会という話を聞いたことは?」
教頭先生に言われて考えていたリンもポーリャも驚きの声を上げる。
「部活よりも研究会を選んだ理由、もしあればお聞かせ願えますか?」
「マジックを学びたいから」
しどろもどろになるリンに代わり、ポーリャが簡潔に答えた。




