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マジックの衣装
放課後、マジック研究会の教室で踊る影みっつ。
リン、ポーリャ、朝霧の姿がそこにあった。
「よろしいですか、清白さん。魔法を正しく使われたいのなら衣装が必要ですの」
「衣装?マジシャンみたいな」
「ええ、いろいろな衣装がありますが、私たちですと帽子とローブですわね」
そういうと朝霧は、コンパクトを取り出し、ローブをまとう。
「このコンパクトも手品に必要な道具で申請してあると伺ってますわ」
「え?私まだ……ポーちゃんは?」
「ある」
ポーリャは答えるとコンパクトを出しさっそうと着替える。
「一度姫野先生に伺ってみてくださいな。携帯もそうですが連絡は徹底ですわ」
痛いところを突かれ、リンは少しよろめく。
(お母さんから携帯を貰ったの、うっかり伝え忘れていたのよね……)




