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町のどこかに魔女がいる  作者: ぷらすとぷらす
第26話 転校生
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外の空気

 声を荒げてゆっきーは朝霧に言い返す。

「この町が好きだからここにいる、というならまだまだということですわ」

「朝霧さんならどうするの?」

「この町が好きだからこそ、外に出て学んで帰ってきてはどうでしょうか」

 朝霧はそう言うと窓を開ける。

「町の良いところ変えるべきところ、それらを知るために一度離れてみては?」

 窓から朝の新鮮な空気と春の香りが風に乗って教室に入ってきた。

「換気って空気入れ替えろってこと?」

 リンが朝霧に問いかける。

「おっしゃる通りですわ。空気がよどんでいては考えもよどみますから」

「気軽に言ってくれるけどさ、そう簡単に離れられるわけ――」

「雪八柳さんの人生でしょう?雪柳さんが決めるのが当り前ですわ」

 きっぱりと言い放つ朝霧にゆっきーはたじろぐ。

「朝霧ちゃん、もっと優しく言おうよ」

「ありがとうございます清白さん。はっきり伝えるのが私なのです」

「だからそれだとみんながいやな気分になっちゃうじゃん」

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