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町のどこかに魔女がいる  作者: ぷらすとぷらす
第25話 図書室での再会
198/313

昔と今と

「みんな変わっちゃったよ。私だけが置いてけぼり」

「リンちゃん?どうしてそう思うんだい?」

「冷めてるもん。みんな。魔女だって探せばいると思うのに」

 ぽつりぽつりと話すリンに細花先輩は優しく答える。

「そうだね。いると思うよ。いるからこそのうわさなんだろうし」

「だったらなんでそんなに落ち着いていられるの?」

 胸の中にため込んでいたのか、リンの口から言葉があふれる。

「私は引っ越したけど、ずっと寝てたけど、心はずっとこの町にあったよ!」

 細花先輩はリンと向き合い、言葉を抱きしめるように聞いていた。

「みんなと一緒に!あの頃のまま!どうしてみんな昔みたいに――」

 コツンとリンの額に、本の表紙が当たる。

 本の表紙が目の前にあったかと思うと、すぐに遠ざかっていく。

「リンちゃん」

 次第に声が大きくなっていたリンとは対照的に、細花先輩は静かに口を開く。

「図書室では静かにね」

 拍子抜けしたのか、リンが言葉を失っていると細花先輩は優しく微笑む。

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