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町のどこかに魔女がいる  作者: ぷらすとぷらす
第25話 図書室での再会
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準備作業

「準備室なら少しぐらいは会話しても大丈夫だから」

「かばんもここに置いても?」

「大丈夫だよ。ここでも作業はできるからね」

 細花先輩は机の上に置いてある本を指さす。

「ここで返ってきた本を分けて戻すんですね」

「そう。大雑把でもわけてあるとだいぶ楽だから」

 てきぱきと本を分けていく細花先輩を、リンは感嘆の目で見つめる。

「手伝いますね、私も」

 準備室の窓を開け、リンは図書委員の仕事を手伝う。

「やっぱりトウ兄は先輩だけあってしっかりしてるなあ」

「どうしたのさ、急に」

「みんなもそう。帰ってきて思うもん。私だけが子どもだなって」

 作業する手を止めて、細花先輩はリンを温かい目で見つめる。

「みんな昔と一緒だよ。変わったとしても少しさ」

「そうかな。みんなと一緒に魔女探ししてた頃が懐かしいもん」

「魔女探し、か。懐かしいね」

 窓からは春の風がゆっくりと舞い込む。

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