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町のどこかに魔女がいる  作者: ぷらすとぷらす
第24話 聞きそびれた知りたいこと
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百面相

「リンちゃん」

 ポーリャがリンを呼び止める。

 淡々としながらも強い口調に、リンの足は止まった。

「どこ行くの?」

「魔法、使いに行くの。先生と会話できるように」

「先にご飯。食べよ?」

 最後の呼びかけから、少しだけ優しさをリンは感じた。

「だって……知りたいんだもん」

「自業自得」

 ポーリャの言葉にリンは難しい顔になる。

 その顔は言い換えそうにもその通り、だけどわかってほしいという表情だった。

「大丈夫。聞いたら教えてくれるから」

 ポーリャの表情が少しだけ崩れる。

「……うん。わかった」

「まったく。リンちゃんはいつも百面相」

 ポーリャの言葉にはにかんだのか、リンは自分の顔に手を当てる。

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