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町のどこかに魔女がいる  作者: ぷらすとぷらす
第24話 聞きそびれた知りたいこと
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まわる消しゴム

 リンがポーリャの席に体を向けると、ポーリャの目が語っていた。

 起きて、と。


 髪を指先でくるくると回し、リンは後ろの子に消しゴムを渡す。

「ポーちゃんにお願い」

 その言葉を皮切りに、消しゴムが人から人に移っていく。出発点に戻るため。


 ぐるぐる。ぐるぐる。

 円を描くかのごとく。

 ぐるぐる。ぐるぐる。


 ポーリャの手に消しゴムが渡ったところでチャイムが鳴り響く。

(あははは。チャイムが祝福してる。ゴールインってね)

 リンは脳内に鐘のついた時計塔を思い浮かべる。

 その下で行われる結婚式。

 想像を広げていくリンの耳には、チャイムの終わりと扉が開く音が届いた。

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