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町のどこかに魔女がいる  作者: ぷらすとぷらす
第22話 もう一人の先輩
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変わる風向き

「これ以上は個人情報ですね。控えるとしましょうか」

「ふえ?」

 急に風向きが変わりキョトンとするリンの耳に、扉のノック音が届く。

「教頭先生、今よろしいですか?」

「はい。伺いますよ」

 二人に会釈して席を外す教頭先生。

「あのさトウ兄!聞きたいことがあるの?」

「うん?何かな」

「魔法なんだけどさ」

 急な愛称呼びに目をつぶり、真剣な顔で話すリンを細花先輩はまっすぐに見つめた。


「ああ。特別なマジックのことだね」

「へ?特別?」

「僕もマジック研究会員だし、姉さんからそう聞いてるよ。」

 予防線を張っていてくれたツグ姉に、リンは心の底から感謝する。

「そういえばリンちゃんも図書委員だよね。明日はよろしく」

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