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町のどこかに魔女がいる  作者: ぷらすとぷらす
第22話 もう一人の先輩
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お互いの愛称

(なんで階段上ったんだろ?慌ててたのかなあ……)

 一回に戻り廊下を少し早足で歩きながらリンは振り返る。

 杖が入ったケースを見ているのは、早く魔法を使いこなせる思いからだろうか。

(とにかくとー……細花先輩を見つけることが先決よね)

 悩んでた自分に別れを告げ、リンは頭を切り替える。

「スズちゃんとポーちゃんに感謝よね。どこに何がは大体わかるもん」

 野良猫と思い追いかけまわしていたころを思い出すリン。


 やがてリン廊下を行きかう人の中に、細花先輩の姿を見つける。

「先輩みっけ!」

「清白さんどうしたの?」

「だからリンちゃ――」

「人が多いところで愛称で呼ぶのはちょっと……」

「わかったよとーぐー」

 リンの話に小声で答えた細花先輩は、リンの返事に苦笑いを浮かべる。

「懐かしいね。昔よくそう呼ばれてたっけ」

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