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まほたまの思い
「はいはい。ひふみんの言うことは聞き流してね」
「ひふみん?」
「……俺の下の名前。漢数字で一二三と書いてひふみ」
しぶしぶ答える菫山。
(ひょっとして菫山君も名前にコンプレックスあるのかな?)
親近感を持つリン。
「広報委員会はネタ探しのノルマがあるんだよ!聞き耳ぐらいたてても――」
「はいデマー。一応確認とってっからね」
「ちょっ!でも魔法にあこがれてるって言質はとったからな!」
苦し紛れに言い放つ菫山。
「言っとくけど私もだからね菫山君。魔法を上手に使えたらっていつ思うもん」
反射的なのかゆっきーのフォローか自分の発言への戒めか。
リンは菫山に言い返した。




