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聞き耳をたてる
「どしたの?なんですそ引っ張るの?」
ポーリャの行動をふしぎに思い問いかけるリン。
沈黙が訪れる。
「……雪八柳さんは魔法を信じてるっと」
「菫山君!?なんでメモしてるの」
気まずい雰囲気を破ったのは菫山だった。
「広報委員会のネタ探し。そっちの二人はどう?魔法信じてる?」
「魔法はあるってば!」
「清白さんも信じてる、イワン……」
菫山が聞き耳を立てていたと思ったのか、ポーリャは静かに立っていた。
ただ黙って菫山を見続けるポーリャ。
「まああれだスクープネタあったらよろしく――痛てて」
圧力に押されたのか、話題をそらそうとした菫山の耳を引っ張る岩筒地がいた。




