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研究会に参加する?
「怒らせちゃったね」
「なんで怒ったのかな?」
「リンちゃんも大人になればわかるかな。謝ってくる」
なおも聞こうとするリンをしり目にゆっきーは頭をかき、朝霧の席に行こうとした。
「私が行くよ。言い出したの私だし」
岩筒地はゆっきーを呼び止めると、そのまま朝霧の席へと向かう。
「朝霧さん今日は研究会に顔を出せそうって言ってね……水の泡になっちゃうかな」
ゆっきーはリンが来る前のことを教えてくれた。
「参加してくれると嬉しいな――ってゆっきーも来る?」
「チア部あるから難しいよ」
「来るだけ来てみようよ。魔法好きだったんでしょ?」
「今も好きだよ。でもマジックと魔法は別じゃん」
「あう……」
ゆっきーの一言にリンは言葉を詰まらせる。
(ちゃんと説明しようにも魔法は内緒だからなあ……)
口を滑らさせまいとしているのか、ポーリャがリンの服の裾を軽く引っ張る。




