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会話の花
「あれ?リンちゃんお姉さんいたっけ?」
「……他人の空似と思うよ。世の中には似た顔が三人いるっていうし」
岩躑躅も会話に参加してきて、会話の花が咲き乱れる。
「私も見た。公園で」
「それを言うなら私もポーちゃん見たよ。犬の散歩してた」
「譲ってもらえた。面倒見てる」
やいのやいの会話していると、ゆっきーがぽつりと呟く。
「私も見たかったなリンちゃんのそっくりさん」
「わ、私も見たかったよ」
「会うには何か共通点あるのかな?ぬいぐるみ持ってるとか」
「ウサギとクマと竜でしょ。共通点なんだろ」
「そういえば」
朝霧を見てポーリャは淡々と口を開く。
「竜の名前は?」
「セージですわ」
「好きな人の名前だったりする?」




