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お茶会
答えを待っていると、お茶の香りがリンの花に届く。
「良い香り……」
お茶の香りに誘われて、リンはお茶を口にする。
「美味しい……私が入れると香りだけなのに」
「ゴールデンルールってのがあってね――」
おいしいお茶の入れ方の話をリンにすると、姫野先生もお茶を一口含む。
「魔法は自然の力。どこにでもあるものよ」
最初に聞いたリンの質問に優しい口調で答える姫野先生。
「だから失敗するんですか?冬将軍さんの話みたいに」
「それもあるね。リンちゃんの場合は気持ちが先走ってるのもあるよ」
「ならパルキオと協力して自然の力って意識しながら使えば――」
リンはパルキオを見つめ、パルキオもリンを見つめる。
「ええ。パートナーと心を通わせて、いっぱい学んでいってね」




