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時間は流れて
面会が終わり、学校に向かい車は走る。
「どうする?家まで送ろうか?学校まで来る?」
毎回踏切や信号に引っ掛かり、時間だけが過ぎていく中、姫野先生が口を開く。
「着いたらいい時間。公園あたりで降ろして」
ポーリャはそう言うと携帯を操作し始める。
「(いいなあ携帯……)私もそれで」
「ありがとう。なら公園まで送るわね」
公園に到着し、姫野先生にお礼を言って車から降りるリンとポーリャ。
「帰ろう。お泊りの荷物はある?」
「ちゃんとあるよ。二日間ありがとね、ポーちゃん」
二人はそれぞれの家に向かい、歩き出す。
公園からはブランコや滑り台で遊ぶ子たちの楽しげな声を聴きながら。




