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町のどこかに魔女がいる  作者: ぷらすとぷらす
第18話 久しぶりの先輩
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車は進む

「魔女ってやめれるんですか?」

「ええ。辞めるって決めて杖を返してそれで終わり。簡単でしょ」

「先生、先輩はまだ見習い」

「ああそうか。冬将軍さん的に言うと魔女ひなか」

「そう。私も魔女ひな」

 冬将軍の言葉は使いやすいのか、定着しそうな勢いにリンは大きな溜息をつく。

「溜息すると幸せ逃げちゃうぞ」

「わかってますよ……というか病院の面会って私たちが行っても大丈夫です?」

「大丈夫よ。許可は得てるし別の場所で面会するから」

 姫野先生はリンと会話しながら大通りを曲がる。

 太陽の光を反射してきらめく川の橋を渡り、車は進む。

「別の場所?先輩さんは入院してるんですよね?動けるんです?」

「うーんそうねえ……リンちゃんはオンライン会議やオンライン面接って知ってる?」

 少し考えてから姫野先生はリンちゃんに問いかける。

「はい。朝霧ちゃんも師匠さんと会うのに使ってるって言ってました」

「それの病院版。病室と別の部屋をオンライン回線でつないでお話しするの」

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