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お昼の時間
チャイムが鳴って昼食の時間になると、みんながお弁当を取り出す。
リンが周囲を見渡すと色とりどりの弁当箱が目に映る。
姫野先生はと言うと、なぜか何段にも重なった重箱を持ってきていた。
「みんなの分もあるから食べても良いからね」
そう話した直後、姫野先生の携帯が鳴る。
重箱に何があるのか気になったリンは、ついでに耳をそばだてた。
(病院からっぽい……誰か入院してるのかな?)
重箱には鶏のから揚げ、ソーセージ、卵焼き、五目ごはんのおにぎりがあった。
(ポーちゃんのおじいさんたちと一緒に作ったのサンドイッチだからお箸ほしいな)
朝早く起きてエプロンをつけてパンを切る。
ハムとチーズ、アボカドときゅうりとレタスをパンに挟む。
厚い卵焼きにケチャップを塗ってたまごサンドも作った。
(楽しかったなあ)
「先生はこれから出かけるけどリンちゃんと朝霧さんとポーリャさんはどうする?」
お箸を何膳か重箱の近くに置くと姫野先生は三人に聞いてきた。




