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三人目
「どうするって……ほかに選択肢あるの?」
『雪柳さんにも連絡は入れてあるよ。誰の家に泊まりたい?』
「……ポーちゃんのとこで」
父の手回しの良さに半ばあきれながら、リンはポーリャを見て伝える。
ポーリャが首を縦に振ったところで父との会話が終わり、電話を返す。
「今日もお世話になります」
「ん」
(まあいっか。魔法の練習もしたかったしちょうど良いや)
気持ちを切り替えてリンは帰ってからのことに思いをはせる。
「あはは。うれしそうだねポーちゃん。私も泊まって良い?」
耳に携帯を当てていたゆっきーが話に入ってくる。
「良いよ。許可取れた」
「ばっちり」
「え、ゆっきーも?」
「久しぶりに三人で集まろうよ。前みたいに」
「……うん。懐かしいね。昔はよくお泊り会してたっけ」




