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おかえりのあとで
「……ってことがあったの」
「解決できてなによりですわ」
杖をケースに片づけ終えてから朝霧が話す。
「ありがとね。ポーちゃん、朝霧ちゃん」
「なんの話かしら?」
「たぶん魔法かなにか使ってくれたんだなって」
「これは杖を出してどう描くか相談してただけですわ」
「それでもありがとうだよ。私に任せてくれて」
顔を赤らめうろたえる朝霧に何度も頭をさげるリン。もちろんポーリャにも。
「そろそろ二人が来ますわ。魔法の話はまたあとでしましょうね。魔女たまさん」
「ちょ!」
冬将軍の言葉を使う朝霧に肩をすくめ、ポーリャも杖を片づけ、リンにも促す。




