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私がやる
「この辺かな?校舎も芝生もちゃんと見えるし――」
防風林の隙間から吹く風は冷たく場所を決めたゆっきーを凍らせる。
「ただ水道が遠い」
「私行ってくるよ。体動かしてあったまりたい!」
「私も付き合うよ。一人で五人分は大変だから」
ゆっきーと岩筒地は全員分のバケツを持って水道のある所に歩いていく。
「さて、この時間を使って季節を元に戻しましょうか」
ゆっきーたちが十分遠くに離れてから朝霧が魔法を使うと言い出す。
「できるの?」
「私の魔法は季節の魔法ですから。大雪の影響をかき消すなど簡単ですわ」
「だったら私がやる!」
魔法の杖を手にとって話すリン。
「清白さんが?」
「私がやっちゃったことだもん!だから私が解決するの!責任とらせてよ!」
リンの言葉に朝霧は少し考えこみ、その隙をついてポーリャがリンに質問する。




