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リンちゃんの小学校時代
「うん。引っ越した後に学校案内受けて規則規則規則って説明受けてね」
「………………」
「色々聞いてみたんだけど先生たちがそういうから私たちは従うって流れで」
「学校のルールだから:
「うん……でもこれからずっとこのルールの中で生きてくのかって思ってたらね」
リンはここで言葉を区切りお茶を飲む。
お茶の優しい香りと味がリンの心と体を包み込む。
「階段から落っこちて気がついたら病院だったの」
「………………」
先ほどと同じく沈黙を返すポーリャ。
その意味合いは最初も野茂とは違っていて少しだけ戸惑いを見せる。
「いやー、入学してすぐで気づいたら卒業式終わっててさ、何だったんだろうねって」
「大変だった?」
かろうじて声を絞り出すポーリャ。
その隣ではボーロとパルキオが手を合わせてくるくると踊っていた。




