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魔法との出会い
「すごい!まるで魔法みたい!」
「魔法って言ったらどうする?リンちゃん」
「だったら姫野先生って魔女なの?」
学校の中にある遊歩道、その奥で見つけた畑で、リンはふしぎな光景を見る。
花畑の上には光の球体が宙に舞っていた。
ふわふわとした優しい光の球体が、昼過ぎの花畑をやさしく照らす。
「そうね。魔法を使える女性っていう意味ではそうかもね」
とんがり帽子とローブ、杖を持った姫野先生は優しく微笑み、リンに答えた。
目を輝かせて、姫野先生を見つめるリン。
「先生!私も魔法、使えますか?姫野先生みたいにその魔法使ってみたいです!」
「良いわよ。リンちゃんがやる気なら、教えるわね」
「やったあ!今日は素敵な出会いがあるって占いのとおりね!」
よほど嬉しいのか、リンは両手を挙げて飛び跳ねて、朝からのことを思い返す。




